今日は降りてみた。「帰ってきたよ…」。
その町を、その道を歩いた。その店に入った。
君にも言った。「帰ってきたよ」。死ななかった君。 生きつづけている君。
でも、死んだかもしれない君。
君は歌っていたね(いまかわって僕が書いているのか?)。
坂を上がり、店を通り、道を、町を感じた。
神にも。神は神でありつづけていた。
その頃、階段を急いで降りてきた少女たち。
本当に次の週に死んでしまった男の子。
彼が(その直前に)つぶやいたフランスの地方の名前、
その名前を付けた店はいまもあった。 もう彼の年齢を超えただろう。
そう、この間あなたが人の心を結び付け音をつなげ、思わず
勇気がくじけそうになりながらも、 奏で奏でさせた空間を名付けたのは
その男の子なんだよ。きっと、 彼は僕らの横に立っていたかもしれない。
坂を上がった新しい店では若いふたりの契りを祝う集まりがいまに も
終わろうとしていた。まるであなたたちのように。
ふり返るとやはり僕はその道の傍に座っていたんだ。こんどこそ
人と人を結びつける冒険をたゆまずつづけていこうとの決意をあら たに
戻ってきた。たゆまぬ人を惹きつける場をつくりつづけないと
あなたはやってこなかったはずだ。 ぼくはその努力をしつづけなくて
ならないんだ……
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