2011年7月8日金曜日

東大阪

その町の人口はいま僕が住む(けっこう発展した)県庁所在地より多い。
それだけでなく、僕が(ある面)世界のどこかに置いてきた
忘れがたい、もはや帰らぬ空間と時間と経験(と感情)が
その空気にも(きっと)残っているのだ… どうして
僕はその町の東の端の山端の(世界の端と感じていた)場所に
住んでいたのか?日々傾向は悪化を辿ったのに。やっと
いま住む古都の郊外に戻ることが決まったとき、ふたたび
空気は僕の胸を流れ始めた。それまでは色のついた酸素や窒素や
失われゆく希望が僕の日常だった。にもかかわらず(いま)
その街の名は、風景は、(やってきた)住民は僕をノスタルジーで
苦しくさせる。今日も(不思議な)偶然がこの町で僕らの仲間を
結び付けていることを知った。いまも僕は涙なしに(この町を)
語ることも、書くことも出来ない。いつか(きっと)
あなたとともにあの坂を降りるであろう。あなたは
景色に見とれ、珍しい宗教的風俗を面白がるだろう。それまで
あなたはいまと同じようにそこに居るだろうか?ともに
あの街の不思議な空気を吸うために…。

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